シティボーイは泣かない。

古い引き出しの奥に、ずっとしまわれていた手紙のような話。

2019-01-22から1日間の記事一覧

北の町で(2)

物語の始まりは、いつだって偶発的だ。それでいて単純だから面白い。 もしかしたら、明日は何かが始まる日かもしれない。今日は何かが終わった日だったかもしれない。街が好きだ。夜道に落ちた寒椿が、街頭に照らされているのを、ただ見つめるのが好きだ。月…