シティボーイは泣かない。

古い引き出しの奥に、ずっとしまわれていた手紙のような話。

2018-11-12から1日間の記事一覧

窓枠の花火

生まれて間もなく先天性の病気が見つかり、生死の境をさまよったことがある。おかげさまで開腹手術は、一歳か二歳の頃と、八歳の頃を合わせて二回経験済。病名は伏せる。10万人に1人くらいの確率の病気。度合いにもよるのだけれど、シテイナンビョウ?だった…

蜂蜜と嘘

中三から聞いていた某有名バンドを最近聞かなくなった。理由はとてもシンプル単純。「年月を経るにつれて、共感できる部分が少なくなってきた」からだ。自分の価値観が変わってしまったのか、バンドの方向性が気づかないうちに、明後日の方向に向かってしま…

『1973年のピンボール』引用

「あなたは二十歳の頃何をしてたの?」 「女の子に夢中だったよ」一九六九年、我らが年。 「彼女とはどうなったの?」 「別れたね」 「幸せだった?」 「遠くから見れば」と僕は海老を呑み込みながら言った。「大抵のものは綺麗に見える」 『1973年のピンボ…