シティボーイは泣かない。

古い引き出しの奥に、ずっとしまわれていた手紙のような話。

流れ星の行方

流れ星の大半は地球に落ちてくるまでの間に、大気圏の摩擦で跡形もなく消えてしまうらしい。てっきり、どこか遠くの砂漠か海にでも落ちて誰にも発見されず、その余生を地球の一部として終えていくのかと思っていた。その事実を知った時、お伽話が全てフィクションだと知った子供の頃のように、少しだけ悲しかった。

今、僕が住んでいる街では星が生きている。

全く連絡をとらなくなってしまった人の行方、少しだけ知りたくなった。心の中では、あの時の笑くぼを相変わらず消さないままに幸せに生きているのだ。と思っている。というかむしろ信じているのかもしれない。