シティボーイは泣かない。

古い引き出しの奥に、ずっとしまわれていた手紙のような話。

一陽来復、揺蕩う寒月。

2019年元旦、少しだけ春の香りがした。

 

冬の人恋しさにかまけて出てきた話。昔、大好きだった人が結婚した話だとか。

初めは何か遠い国の御伽噺を聞いた時のようにしか思えなかったけど、偶然あの子のインスタの苗字が変わっていることに気づいた時、御伽噺は確かなリアリティを持って目の前に現れた。

ずるいよね。しっくりくるもの、名前が変わってしまっても。

当たり前のことなのだけれど、自分がふと目を逸らしている間の空白の時間というものは、あまりにも大きすぎて、僕ひとりのキャパシティで受け止めきれるようなものではなかった。

相変わらず、僕は何者にも為れていないし、誰でもない人との傷の舐め合いに甘んじている。それは愛の根拠でも、優しさの象徴でも何でもなくて、ただのエゴイズムの塊。それでも、そんな最低な時に限って、お酒と煙草は最高に美味しい。

 

みんな、僕を置いてどんどん幸福の地へと歩みを進めていて、少し寂しくなったけど、何だかそれでいいような気もします。そう、それでいい。みんな幸せになって。

 

新年、明けましておめでとうございます。

年が変わったからといって、何か心境がガラッと変わるわけではないけれど、今年も動物や自然に対しての愛を忘れず、些細な物事に対して優しい眼差しを向けながら、自分の速度で歩みを進めていこうと思いますので、何卒この陰鬱で最低だけど最高なブログ共々、よろしくお願い致します。

 

追記:幸せに。